ベルリンのデザイナーたちが来日、都内で合同展「ベルリンショールーム」を開催した。ドイツファッション協会による国際化プロジェクトの一環。9組のファッションおよびアクセサリーブランドが、最新コレクションを披露した。
ブランドの背景はさまざま。20年以上のキャリアを持つデザイナーもいれば、設立してまだ数年というデザイナーもいる。すでに、日本に取引先を持っているブランドもある。共通するのは、物作りのどこかにサステイナブルな発想があること。デッドストック素材の再利用、アップサイクル、ゼロ・ウェイストの技法などを取り入れている。
『ヴォーグ』ドイツ版の編集長を長く務めたクリスティアーネ・アルプ氏が、ドイツファッション協会のチェアマンに就任したのを機に、ベルリン・ファッションウィークが大きく変わったと聞いた。国際的な発信力を強めるため、海外ブランドの招聘(しょうへい)も進めている。26年秋冬は柳川荒士の「ジョン・ローレンス・サリバン」がベルリンでショーをする。
かつてとは異なり、今は世界各国でファッションウィークが開催されるようになった。ビッグブランドが主流となったパリには買い付けに行かず、新鮮な若手ブランドを求めてファッション新興国へ向かうバイヤーも増えている。ベルリンもその選択肢の一つになろうとしている。
