11月中旬から開催されていたセレクトショップの26年春夏内覧会が、一通り終わった。きれいな色柄の軽やかなスタイルが増え、スタイリングの幅を広げるベルトやスカーフがキーアイテムに挙げられた。一方、アウターを絞り込む店が多かった。
26年春夏に向けては品揃えで引き付けるだけでなく、買い物体験を楽しんでもらう企画に力を入れる店も目立った。なかでも興味深かったのは、トゥモローランドのショッピングイベント。旗艦店などに顧客を招き、ゆっくりと買い物を楽しんでもらう企画で、来年2月に3回目を開催するという。
そのイベントでは空間のしつらえも見どころの一つ。プレス向け内覧会のVMDを再現する予定で、シャーベットカラーのスタイルに合わせて大きな花のオブジェを飾り、みずみずしいイメージを表現、視覚的にも楽しい時間を提供する。
顧客にも好評で、エリアごとに60~100人ほど来場する。滞在時間は2~3時間ほど。ケータリングや買い物を楽しむだけでなく、バイヤーらとともに今の気分やライフスタイルについて話す時間が魅力。それが実感を伴った体験になる。
スタッフ総出で対応し、家に招いているような親密な時間になるという。互いが心を開いて会話をすることで、本質的な価値が伝わる。売り上げだけでなく、店の魅力が伝わる取り組みになっている。
