レースを企画・製造・販売する溝呂木の26~27年秋冬物は4テーマに分けた。得意なボタニカルモチーフや、トレンドをデザインソースにする。
一つは大聖堂の装飾をイメージしたクラシックな刺繍・レース。ベルベットの下地にシルク混のオーガンディを重ねてレーザーでカットした。ベルベットとレースの組み合わせで秋冬らしい重厚感を表現する。
貝殻や波うちなど海をイメージしたレースは光沢や繊細さをメインにデザインした。「北国の深い森」はロマンチックで落ち着いた印象。木々や草花の美しさをレースにした。
若者に焦点を当てたウェルビーイングもテーマの一つ。居心地の良いくつろげる場所をモチーフにしたレースはシンプルさの中に繊細な模様を描き、ふくらみのある糸で安心感を演出する。
フランスのデザイナーが世の中の情勢やトレンドに基づいたテーマを出し、社員が刺繍・レースに落とし込んでいる。企画・生産ともに自社で行うのが強み。バイオーダーで生産し、柄修正で2~3週間ほど。本格生産は約50日で納品する。
