19歳で販売員の仕事を始めた植田みずきさんは、20歳の頃にフェイクデリック(現バロックジャパンリミテッド)で「マウジー」の立ち上げに関わった。
02年にはクリエイティブディレクターとして「スライ」を立ち上げ、結婚・出産を経て12年春夏に「エンフォルド」、18年春夏に「ナゴンスタンス」をスタート。エンフォルドはグローバルでも通用するブランドを目指し、海外での期間限定店も予定している。
これまでさまざまなチャンスを形にし、チャレンジを続けてきた植田さんに、仕事に対する考えや若手社員・学生への思いを聞いた。
(石井久美子)
◆チャンスは自ら求める
――バロックは、社内でキャリアを変えながら長く活躍する社員が多い印象だが、植田さんの場合は。
バロックは、自分からチャンスを求めれば与えてくれる会社だと思います。私がそのチャンスを求めたのはスライとエンフォルドのとき。マウジーのデザイナーとしてひたすらデニムパンツやプリントTシャツを作っていた当時、デニムに合うキャミソールとか、ほかの服も作りたいと思って別のネームで商品にしました。店長でもあったので、自分で作って売るのが楽しくて。
独立したブランドにしたいと会社に言ったら、「やれるならやってみろ」と。それでスライをスタートしましたが、初めは全然売れなくて世の中簡単じゃないなって。一方で会社は、チャンスはあげるから自分ではい上がれ、考えろ!というスタイルだった。
だからとにかく、スライのときもエンフォルドのときも、「やれることは全部やろう」。じゃないと勝てないから。軸である商品については、素材やシルエット、色、価格がこれでいいのかをとことん突き詰める。今も商品を作るときは「これで誰にも負けていないか、本当にやり残したことはないか、本当に売り上げがとれるのか」と自問していますね。
――エンフォルドを始めたときのことは。
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