Dさん。では前回の振り返りを簡単に。
*マサ佐藤の過去ブログはこちら
へい。まずは、今回の課題の前提条件は以下のようになります。
① 現在は9月30日。9月の各数字はほぼ確定の数字。
② 10月・11月の仕入金額は発注済み。
③ これから12月の商品発注を決めるところ。リードタイム2か月で次回商品上がり日は12月1日
④ 1月の仕入予算は春物の予算としてとってある(冬物で使えない)
⑤ 8月も売上予算比は82%だった。そして、紆余曲折を経て、1月までの売上予測と12月の仕入金額を調整して以下の図のようになった。
です(`・ω・´)ゞ
(笑)。だいぶ端折りましたが、その通りです。で、今回の講義では、この先をどうしようということでしたか??
確かに図4でも悪くはないのですが、少しでもこれ以上に「売上」「粗利益」をアップさせる施策を考えようということでした。
その通りです。そして、その施策とは??
へえ。12月・1月のセール政策を強め、その分仕入枠をあけ、売上・粗利高アップを狙おうとなりました。
はい。そうでしたね。では、Dさん、12月の売上予測と粗利率目標を入力し直してみましょうか?? その際に少し解説を付け加えてください。
へえ。(考え中…。)できました!
以下の図5をご覧ください。
おっ、なんか数値変わりましたね。
へい。簡単に解説しますと、11月末時点の在庫は、おそらく質が悪い(予算比80%前後の実力?)と考えられる。なので、11月・12月の粗利率予定を図4の48.4%(12・1月合算数値)を43.44%にまで下げ、セール施策を強めました。
ほう。なるほど。で、売上予測はどう変わりました??
12月のセール施策のスケジューリングを出し、組織一丸となれる体制を考える。各部署ごとに集客や商品の見せ方、その他具体的な目標値と施策を早めに打つことで、売上を予算の93%にまで持っていく。また、この課題では、まだ9月末の段階ですから、早めの対応が可能です。1月は、強めのセール価格と、12月入ってきた商品をセール主力商品としたことが功を奏し、売上が予算レベルまでに回復する。そんなストーリーです。
なるほど。なにか行けそうなストーリーのような気がしますね(笑)では、Dさんに少し質問をします。このストーリーのポイントは大きく考えて2つでしょうか?
①12月からのセール施策
②12月の仕入枠の金額と位置づけ
こんな感じですかね。
へえ。
本来ならば、この課題の場合。10月段階からセール施策を考えなければならないでしょうが(笑)、今回は12月から手を打つということでOKとしておきましょう(笑)。
ゲッ…。そうですね(〃▽〃)。
ではまずDさん。①に関しての、質問ですが、10・11月の仕入金額合計900万程ありますが、この商品はあんまり信用していない?? だから売上が回復せず11月末在庫は質が良くないと判断したのですか? であるならば、何故ですか??
へえ。この課題では9月末の想定です。10月11月の仕入は確定しています。これは、発注時期は7月・8月の段階ですから、その時点ではMDがこの秋冬商戦を外しているということは理解できていない。ということは、ダメ頭の発想の商品と考えられ、売れる見込みは少ないかと・・・。
私もDさんと同意見です。しかし、実際商品発注に関わっているMDはこのことが肯定できない。「いつかは売れる!!」と信じている。これでは、ダメです。Dさんのように客観的判断が下せないといけません。
ありがとうございますm(__)m
そして、早めに12月のセール施策についての、具体的スケジューリングと各部署が集客・売上金額等の具体的な目標値を立て、施策を実行するというのも賛成です。
ありがとうございますm(__)m
最後にまとめに入りますが、セールというのは一概に悪いことばかりではありません。今回のDさんが示した計画のように事前準備がある程度出来ていて、組織全体で共通の目標を共有することができれば、「お客様に自ショップ・ブランドを知ってもらうチャンス」でもあるのです。ただ、一番してはいけないことが、都度都度の判断。時点だけの判断で、焦ってしまい、なんなくクリスタルセールを実行し始めること。それではだめです。
(なんとなくクリスタル?何言ってんだこいつ!)。せんせの言っていることよくわかります。私が店頭勤務だったときに、本部からいきなり「あれしろ! これしろっ!! 在庫減らせ!!!って言われるの嫌でしたもん。
ですよね(笑)。本部の人の仕事は、現場(店頭)の黒子スタッフでしかない!!ということをよく理解しなければなりません。
仰る通りですm(__)m。では、次回は12月の仕入枠の金額とその商品位置づけをどう考えるか、ということですね??
はい。その通りです。では皆さんまた次回(@^^)/~~~。
95年(株)ノーリーズにアルバイトとして物流倉庫からスタートし、店頭勤務7年(レディース)。02年より(株)ノーリーズにおいてメンズ(フレディ&グロスター・ノーリーズメンズ)立上をMDとして担当。10年よりフリーランスとして活動開始。シャツメーカーの新ブランド開発の企画サポート。その他、新規ブランドの立上マーチャンダイジング計画など、様々なフィールドで活躍したのち、14年5月末、株式会社エムズ商品計画を設立。小売り企業へのMDアドバイスや専門学校での講義・また海外での講義等。現在、多方面で活躍中。
www.msmd.jp