〝新大人市場〟にチャンス 高価格でも売れる信頼感

2020/01/14 06:28 更新有料会員限定


 20年のレディス業界は、40代前後の女性へ上質で洗練されたファッションを提案する〝新大人市場〟に注目だ。高価格帯のゾーンを中心に、ファッションビルと百貨店の両方で動きが活発で、新ブランドも増えてきた。キーワードは絶対の信頼感。着れば必ず大人をすてきに見せてくれる、後悔させない服。そんな究極のリアル服のニーズが高まりそうだ。

(石井久美子)

◆はっとする美しさ

 「良い素材で、シンプルに作ったのが良かったのかもしれない」と話すのは、「エブール」の酒井典子ディレクター。サザビーリーグのリトルリーグカンパニーで、16年秋冬にコート10型から始まったエブールは、ギンザ・シックスや六本木ヒルズなど7店にまで広がった。社内に専属のパタンナーがおり、着ると思わずはっとするようなシルエットの美しさが大きな強みだ。そこにほんの少しのデザインや今年らしさを加え、大人の女性から支持されている。購買層は30代後半~40代を軸に、50、60代もいる。

 現在もブランドの人気アイテムであるコートは4万円台から20万円以上まで幅広く、19年秋冬も好調だった。ボトムやドレスも強い。19年秋冬に売れたカシミヤ100%のセーターは7万~8万円台。シンプル、上質で「何年も着られる服」を心掛けており、様々なファッションを経験してきた女性には「このクオリティーならむしろ安い」と映る。

この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約いただくと続きを読むことができます。

すべての記事が読み放題の「繊研電子版」
単体プランならご契約当月末まで無料!

今すぐ登録する

今すぐ登録する

会員の方はこちらからログイン

関連キーワード電子版購読者限定



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事