15~16年秋冬ニューヨーク・コレクション期間中、プレゼンテーションや展示会で見せたブランドでは、70年前後にインスパイアされたラインが目立った。全体的に明るい色が多く、モノトーンでもビビッドな色をアクセントで入れている。(杉本佳子通信員)
「アリス&オリビア」は60年代終わりから70年代初めにかけてのロンドンに着想し、ビバやローリングストーンズなど当時のアイコンの影響を受けたロックなスタイルを並べた。ベースは黒のモックネックセーターと膝上まである黒のロングブーツで、マイクロミニやミニドレス、ホットパンツ、ロングコートを合わせる。
アウター、ドレス、ボトムの素材はジャカードが多い。ジャケットとショーツ、コートとミニドレス、ロングベストとパンツを同じジャカードで仕立てる。ワイドレッグパンツは思い切り幅が広く、ロングコートやロングベストも床につきそうな長さ。極端なボリュームで存在感を出す。襟元を黒のレースに切り換えたハイネックのドレス、ダイヤ柄、黒いニーハイソックス、ジャカードのクラッチバッグも。
「Jクルー」は、60年代から70年代のロンドンで撮影したデイヴィッド・ホックニー、ティナ・チャウ、パロマ・ピカソなどが登場するピーター・シュレンジャーの写真集『チェッカード・パスト』からインスピレーションを得た。
派手な色と装飾が多く、そこにメンズライクなテーラードジャケットやポロシャツ、ユーティリティー感覚のコートを合わせる。デニムのシャツには、ボタンのようなスパンコールをびっしりと飾ったマキシスカートを合わせた。小物は靴が楽しい。カラフルな色や凝った素材をのせたポインテッドトウの中ヒールパンプスがメーンで、足首にタッセルを飾ったサンダルもある。
(写真はランディ・ブルック)
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