25~26年秋冬パリ・ファッションウィークは、個性の強さを持って成長する若手のプレゼンテーションが相次いだ。会場は温かく見守るメディア関係者やバイヤーでにぎわう。クリエイションに注がれる目を受け止める、デザイナーたちの潔い発表の場となっていた。
(須田渉美)
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アントワープ王立芸術アカデミー出身で24年にデビューしたジュリ・ケーゲルは3度目のショー。80年に発行された「エグゼクティブスタイル」に着想を得て、クラシックなオフィスの上質なインテリアの質感やディテールを日常の着こなしに落とし込んだ。しっかりとハリのあるツイードを使ったテーラードジャケットは短丈でニットに切り替わり、気の抜けたニュアンスに身近さを覚える。