《異業種に学ぶリジェネレーション》パタゴニア 環境悪化の要因を解決策へ変える

2025/01/01 06:29 更新有料会員限定


毎年土を耕す必要が無い多年生穀物を原料とし、RO認証を取得したパスタ(24年9月に発売)

 アウトドアメーカーの米パタゴニアが、リジェネラティブ・オーガニック(RO)農法の普及・促進に力を入れている。17年にRO認証の設立に参画し、認証の取れた原材料を使った食品や衣料品を積極的に販売している。土壌の健康を改善し、大気中の炭素を隔離・固定化するRO農地を世界規模に広げることができれば、「気候変動問題の解決策の一部になり得る」と考える。

(杉江潤平)

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 「自社の畑で耕起区と、土壌を耕さない不耕起区を比較すると、土壌炭素量や土壌微生物バイオマス(土壌中に生息する生物体の総和)など多方面で土の豊かさを取り戻せている」。24年10月、ROをテーマに開かれた講演会では、RO農法に挑戦し、数年が経つ農業従事者からこうした報告が相次いだ。会を企画したのはパタゴニア日本支社。オンライン視聴で約1000人が事前登録、会場には100人が足を運んだ。翌日にはそのうちの約40人を率いて、RO農法に取り組む千葉県匝瑳市の農業法人を訪ねる見学ツアーも実施した。

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