子供服の24年春夏見本市「第97回ピッティ・ビンボ」は6月21~23日の3日間、伊フィレンツェで開催された。主催はピッティ・イマージネ。出展ブランドは230、来場バイヤーは2300人。コロナ禍前の19年6月比約4割の規模だが、今回は海外バイヤーも戻り、50カ国から800人が来場した。中国、ロシアからの来場も復活。新市場の中東諸国からの姿も目立った。日本のバイヤーは、航空運賃の高騰や円安の影響で、ほとんど来場がなかった。
(ミラノ=高橋恵通信員)
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今回は、夏の太陽のもと元気に遊ぶ子供たちに似合いそうな服が目立った。ビビッドカラーや楽しいプリントの日常着や水着、コロナ収束で戻ってきたセレモニー用のお姫様のようなフォーマルウェア。もはや服作りに不可欠な要素となった「エシカル」(倫理的な)「サステイナブル」(持続可能な)を様々な形で実現するブランドも数多く出展した。
ハイビスカスに熱帯魚
「ドルチェ&ガッバーナ」は、「サーフ・キャンプ」がテーマ。ハワイアンスタイルの陽気なバン、白砂、サーフボードを背景に、ハイビスカスやハワイの風景の柄のチュニックシャツやアロハシャツなどが揃った。デニムのジレやショートパンツには熱帯魚や貝殻のアップリケ。強烈な色彩と陽気なモチーフがあふれる元気なコレクションだ。
女児用は、ウィメンズコレクションのミニ・ミー(母親とお揃いの服)。バラやアネモネの大輪の花を描いたヒッピー風ドレスにアクティブなレギンスを合わせるなど、60年代風ファッションを提案した。