【私たちはこんな人と働きたい】マークスタイラー 好きな場所で好きな仕事を

2025/01/17 00:00 更新


マークスタイラー 管理本部人事部人材開発課 出口藍子さん

 学生とのコミュニケーションを重視した採用活動が広がっている。専門学校生から高い支持を得るマークスタイラー、選考中の離脱や内定辞退者が少ないAOKIでは、社員と触れ合える体験型の企業説明会やイベントに注力。不安の解消とそこで働くイメージの創出につなげている。

一緒にブランドの価値を上げよう

 繊研新聞社が25年春卒業予定のファッション専門学校生に実施した就職意識調査で、「就職したい企業」ランキングの1位に輝いたマークスタイラー。「好きなブランドがある(多い)」という回答が最も多くを占めるなど、個性豊かなブランドの数々がいつの時代も若者の心を捉え続けている。採用では、そんな「ブランドが好き」という熱量のある人を中心に、「企業価値を上げる人材」の発掘に力を注ぐ。管理本部人事部人材開発課の出口藍子さんに話を聞いた。

 ――25年卒の採用実績は。

 今年は総合職(販売職)と専門職で募集し、約60人を採用しました。専門職は2人。1人が生産管理、もう1人が「ムルーア」で現在インターンをしているスタッフです。一定期間の店舗勤務後、本社へ異動してもらうことになっています。服飾専門学校と家政系専攻の大学・短期大学出身者が多いです。

 ――26年卒の採用方針は。

 今年と同じく総合職と専門職で募ります。専門職は毎年必要な部署で募集をかけており、26年度はEC職、営業職、PR・SNS職、企画デザイナー職の予定です。3月3日から東京、名古屋、大阪、広島、福岡の5拠点で、企業説明会をスタートします。

 内容としては、当社をよりよく知ってもらうことを目的に、対面での企業説明会に注力します。各地で近隣店舗の販売員を招いたパネルディスカッションを行うほか、特別イベントとして初めて東京本社で企業説明会を開きます。オフィスや働く人の雰囲気を間近で感じてもらうのが狙いです。それぞれのブランドコンセプトを体感できるプレスルームにも案内します。

 ――求める人物像は。

 全15ブランドのいずれかが好きであることはもちろん、当社の企業価値を上げる人材を積極的に採用したいです。「ファッションを通じて、世界中の人々に楽しさや感動、豊かさを提供する企業であり続ける」という企業理念を体現できる人を求めています。

 性格でいうと誠実で素直で、謙虚な人。社会人1年目は何事もできなくて当たり前なので、いかに吸収していけるか、わからないことをわからないと言えるかが大切だと思います。面接ではそんな人間性にも触れられる様々な切り口の選考を用意しています。

 ――好きなブランドで働ける確率はどれくらい?

 100%の約束はできませんが、基本的に応募者の希望ブランドに沿って選考を進めていきます。個性的なブランドの集まりだからこそ、ブランド間の異動もほとんどありません。好きなブランドで好きな仕事をとことん突き詰めてもらえる環境です。勤務地の希望にもできるだけ沿うようにしています。

社内でインスタグラムのフォロワー数1位を誇る「エモダ」のルミネエスト新宿店

 ――他社に負けない魅力や制度は。

 一つは、ブランド認知度が高く、テイストの異なる15ブランドを開発・展開していること。自ブランドは60%、他ブランドは50%割引で購入できるため、好きなブランドをはじめ、幅広いファッションを楽しめます。全て主要ターミナルに出店していることから、どこに配属されても通勤しやすいのも特徴的です。

 二つ目は、現場(店舗)視点の評価制度。実力主義ではありますが、成果を出した分だけ、評価される仕組みになっています。その一つがインセンティブです。販売員の場合、ほぼ全員がSNSでコーディネートなどを発信しています。その経由売り上げ一つひとつに成果報酬が支給されます。全員が対象です。

 三つ目が制服の貸与です。ブランドが好きで入社する人が多いですが、社販が負担に感じる人もいらっしゃると思います。店ごとにバランスを見ながら、店頭で着用する服を貸与しています。安心して働ける社内制度の一つです。

■会社概要

  • 売上高:323億円(24年2月期)
  • 主要ブランド:エモダ、マーキュリーデュオ、ムルーア、ダズリン、アングリッドなど
  • 従業員数:938人(24年2月末)

(繊研新聞本紙25年1月17日付)

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