《サステイナビリティーのその先へ①》人・街・産業を豊かに“再生” 目指すのはゼロではなくプラス

2024/12/10 08:00 更新会員限定


タキヒヨーが支援するインド・インドール地方の綿花栽培。土壌そのものを再生し、長い目でいかに収穫するかを現地の人々と考える

 今のままで、持続可能性は本当にかなうのか――SDGs(持続可能な開発目標)への対応をはじめ、サステイナブルな取り組みは重要な経営課題になった。しかし、当たり前の活動として浸透した一方、本来の目的やその成果が置き去りとの指摘も出始めた。こうしたなかで注目されるのが、再生を意味する「リジェネレーション」(Regeneration)だ。農業や建築などの領域で先行し、新たな豊かさに通じるキーワードから、未来へのヒントを探る。

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経済成長と同位置

 リジェネレーションは、サステイナビリティーの延長線上にある言葉として使われる。サステイナブルが地球環境や社会の維持・継続を目指して「マイナスのものをゼロにする」概念であるとすれば、リジェネラティブは「ゼロではなく、少しでもプラスに持っていく」発想。現状維持にとどまらず、よりポジティブでクリエイティブに未来を作る考え方と言えるだろう。

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