サンローランの映画製作の子会社サンローランプロダクションは8月22日から、新作映画『パルテノペ』を全国で公開する。
同作を指揮したイタリアの巨匠パオロ・ソレンティーノ監督は、圧倒的な映像美で人生の悲哀と幸福を独自のユーモアと人生観を通して描いてきた。『グレート・ビューティー/追憶のローマ』でアカデミー賞外国語映画賞を受賞し、『グランドフィナーレ』『The Hand of God-神の手が触れた日-』などでも知られる。
新作では、初めて女性を主人公に据えて新境地を開拓した。舞台は1950年。人魚伝説が根付く南イタリア・ナポリに生まれ、街を意味するパルテノペと名付けられた美しい女性の生涯を描く。「サンローラン」のクリエイティブディレクター、アンソニー・ヴァカレロが衣装のアートディレクションを手掛け、魅力的なキャラクターを彩った。

イタリア国内では若者からの絶大な支持を得て、監督史上最大のヒットとなった。「何よりも神聖なものを扱った映画である。現代のヒーローは男性ではなく女性だと信じている」という。第77回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。
サンローランプロダクションは、サンローランの子会社として23年に設立された。ラグジュアリーブランド初の本格的な映画製作会社で、映画とファッションの強固なつながりが形となった。ヴァカレロによって構想された取り組み。彼が導くブランドの未来像と共鳴しながら、制作を進めている。ヴァカレロは、「これまで私にインスピレーションを与えてくれた素晴らしい映画作家たちと仕事をし、彼らのための場を提供したい」という。