三陽商会はこのほど、東京・秩父宮ラグビー場で「ブルーレーベル・クレストブリッジ」、「ブラックレーベル・クレストブリッジ」のファッションショーを開いた。「バーバリー」の後継ブランドと三陽商会が位置づける同ブランドのお披露目。東京スカパラダイスオーケストラの生演奏による軽快なスカビートにのって、英国のトラディショナルをベースにした若々しいスタイルを見せた。
キーとなるのは、たくさんのチェック柄のルック。大柄のタータンチェックや大小のハウンドトゥースをミニドレスやコート、パンツにのせる。ハウンドトゥースの大小を切り替えたニットドレス、大柄タータンチェックに別のチェックを重ねたコーディネートがいっぱい。レディスは、ウエストシェープを利かせて緩やかにフレアに広がるシルエットが基本となる。メンズはシャープなテーラードスタイルに、トレンチコートや変形のモッズコートを重ねた英国調のイメージがベース。
チェックとともに強調されるのはシアリングのコートやケープ、ダッフルコートや白いケーブルニット。エンブレムを飾ったトリミングジャケットやスクールストライプのパンツスーツなど、トラディショナルなスタイルが続く。三原康裕がディレクションするだけに、靴で変化を作るのも特徴。レディスはもこもこのファーのショートブーツでボリュームを作り、メンズは赤のヘアカーフのスリッポンで遊ぶ。フィナーレは全員がベージュのトレンチコートで勢ぞろい。ブランドの出自と方向性を象徴するショーとなった。
(小笠原拓郎、写真=加茂ヒロユキ)
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