ケニアで集めた古着をテキスタイルに再生
セイコーエプソンは「ユイマナカザト」の23年春夏パリ・オートクチュールコレクションを、同社のデジタルプリントと「ドライファイバーテクノロジー」でサポートした。
ドライファイバーテクノロジーは水を使わず、物理的にほぐして繊維を取り出す技術。世界初の乾式オフィス製紙機「ペーパーラボ」に導入して商品化しているほか、同社の国内外の事業所にも大型設備を設置し、古紙から緩衝材やインク吸収材などを製造する。昨年から衣類端材のリサイクルもスタートした。
今回のユイマナカザトのコレクションでは、世界各地から廃棄衣料が集められているアフリカのケニアをデザイナーの中里唯馬が実際に訪れ、回収した古着を材料に使った。ドライファイバーテクノロジーで50メートル分の不織布シートに再生し、エプソンのデジタルプリンター「モナリザ」で顔料インクを使ってプリント。これを服の一部に採用した。またショー会場の装飾に使う造作物の一部をパリで印刷し、効率化にも貢献した。
両者は昨年10月にパートナーシップを締結し、環境負荷低減と高品質な服作りの共同をスタートした。
