しまむらは、短期と長期に分けた施策で成長性を取り戻す構えだ。在庫コントロールが利くようになったことを生かして収益性を維持しつつ、当面はSNSを活用した販促を強め、課題の客数増を目指す。一方、長期的には〝質〟を重視した商品、品揃えを追求、「お客がもう一度ついてきてくれる」(北島常好社長)しまむらを実現する。
(田村光龍)
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「しまむらの確固たるものを作り直している」と北島社長は説明する。20年2月期連結見通しを下方修正したのは、台風の被害が大きかったとはいえ、「ファッションセンターしまむら」の既存店売り上げの後退が続いているためだ。その転換の根本には商品、品揃えの改善が欠かせないと見ている。
確固たる商品を
この間、行き過ぎた単品大量戦略を修正、短納期の商品を増やし売り場に変化を取り戻そうとしてきた。レディスでは2割近くがリードタイム40日という短納期商品になり、ティーンズ分野の売り上げを押し上げている。しかし、主力のミセス分野は回復が遅れ、「物性はよくても、完成度、質感、感度を含めた質としてはなかなか合格点が出せない」商品の課題が残る。短納期商品は売価変更ロスを減らして収益上の貢献も大きいため、約4割までの拡大を見込み、一方で質を改めて追求する。
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