島精機製作所が業績予想修正 大幅減収、通期営業赤字に 市場環境厳しく

2019/10/21 19:40 更新


 島精機製作所は21日、市場環境の悪化を受け、19年4~9月期および20年3月期の業績予想を大きく下方修正した。通期で当初523億円を見込んでいた売り上げは400億円に、営業利益は当初の40億円を36億円の赤字に、純利益は33億円を24億円の損失に見直した。

 市場環境の厳しさは期初計画に織り込んでいたが、4~9月の減収幅が想定を大きく上回った。在庫調整などで工場操業度が低下し、売上総利益率が期初想定の43.5%から36.7%に下落、各段階で大きな赤字見通しに変更した。4~9月業績は期初予想の売上高230億円を171億円に、営業利益は4億円を27億円の赤字に、純利益は6億円を20億円の損失に修正した。

 米中貿易摩擦の影響などからアパレル生産数量が抑制され、中国、バングラデシュ、ベトナムなどアジア地域での大量生産型のコンピューター横編機の設備投資が低調。中国中心に順調だったホールガーメント横編機も伸ばせず、アパレルデザインシステムや手袋靴下編機の販売も低迷した。また対ドル、ユーロでの円高や価格競合の激化から平均販売単価も想定よりも下落。トルコでは通貨安などで顧客の資金繰りが悪化。販売代理店向けの売上債権の決済期日の繰り延べに加え、貸倒引当金5億6300万円を販売費及び一般管理費に繰り入れた。



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