パリで起こった同時多発テロ。緊迫した現地からパリ在住の野村真司さんがレポートしてくれました(情報は現地時間14日午後2時39分時点のものです)。
………………………………………………………………………………………………
政府からは外出を極力控えるように伝えられています。被害者が多く、突発的な輸血不足なため、各センターでは献血を募っています。地下鉄など市内公共機関は運転を再開しました。
下の写真は、オペラ界隈の土曜日午前11時のもの。 普段は人で賑わう場所ですが、閑散としています。金曜日の昼までは賑わっていた優雅なカフェテラスの雰囲気もありません。
日常の風景が大惨事に変わり、同時多発テロを身近に感じたからこそ言えますが、「無事で何より」という言葉に癒されるつつ、紙一重な状況に恐ろしさを感じています。シャロンヌ通りは昔の会社の近くでもありましたから。
ディズニーランドは本日休館。TGV(地方行きの新幹線)は通常運行、セキュリティ0だそうです。飛行機も通常運行しており、空港への検問も緩和しているよう。
一方、国境沿いは一時閉鎖で検問を強化しています。現場は閉鎖箇所もありますが、他の地域では思いのほか警備は薄く感じます。
昨夜はスタッドフランスにて、フランスVSドイツのサッカー親善マッチが行われていました。 そこからほぼ同時にテロが6箇所〜7箇所でおこったようです。
さて、フランス人の観客は知ってか知らずか、国歌斉唱しながらスタジアムをあとにしたようです。 国民性の違いというか、なんというか、タフな人達です。。。
シャルリーエブドの事件から1年を経たずして、フランス史上最悪のテロが起こりました。1月のテロは、風刺画批判からの私企業への行為でしたが、今回は国家を対象とした、シリアへの軍事介入に対抗するテロ。 これが新たな戦争にならなければと願うばかりです。
さて、日本国もこの軍事介入への参加が可能になる法案が決まったばかりです。 今回の惨劇は他人事ではなく、我々もまたこの連鎖に巻き込まれる可能性は大いにあるということです。
フランス警察、特殊部隊は、今回も犯人を射殺しました。制圧=射殺です。人質を取られた劇場で何が起こったかはわかりませんが、犯人は射殺されました。
日本で同様のことが起こったら、そこまで出来るものなのか? パリという観光都市で起こった同時多発テロ、日本にはテロ対策としてのモデルケースとして学ぶべきことが少なからずあると感じています。
のむら・しんじ フランス・パリ、日本にて、複数会社を経営する事業家。今年スタートした、フランス政府認可のワイン雑誌「33VIN」を皮切りに、食文化へのビジネスを展開中。パリコレ期間中は繊研新聞社の手となり足となりTHE SENKENパリ・オーガナイザーとしても活動。本人も何が本職かわからないほど、多方面で絶賛活躍中!