ステラ・マッカートニーは、ブランドの価値とビジョンを再定義するマニフェスト「AtoZ」を発表した。
21年春夏のウェアのコレクションから、素材の調達方法から衣類の製造方法、コミュニケーション方法までブランドのあらゆる方針を、AtoZをベースに方向づける。DNAマップかつ、未来への意思を示す設計図になる。
特徴は、ブランドの視点が26文字のアルファベット順に示されている点だ。例えば、Aは「Accountable」(責任を持つ)、Gは「Grateful」(感謝)、Zは「Zero Waste」(ゼロウェイスト)となっている。サステイナビリティー(持続可能性)を目的とした言葉が多い。また、アルファベットそれぞれには、世界で活躍するアーティストを起用し擬人化することで、視覚的にもアプローチする。ジェフ・クーンズ氏やオラファー・エリアソン氏、空山基氏らが参加する。
AtoZはロンドンのロックダウン(都市封鎖)の初期に生まれたという。デザイナーのステラ・マッカートニーは「私は少し立ち止まり、本当に重要なことは何かを考えた。私たちの価値観や活動に責任を持ちながら、魅力的で持続可能なファッションを生み出していくために私たちを導いてくれるアルファベットとなった」と語る。
21年春夏コレクションでは、リサイクル素材やアップサイクル素材の使用を増やすことで原材料の使用を最小限に抑えた、ゼロウェイストの限定アイテムが揃う。循環型ソリューションを推進すると同時に、アイコンアイテムに再びパワーを与えるという。