《変化する顧客へのアプローチ㊤》在庫管理とブランド力の強化を

　ファッションビジネスのカンファレンス「ザ・リード・サミット」が5月28、29日にニューヨークで開催された。関税の影響の最中で顧客がどう変化しているか、時流を反映したテーマが討議された。

品不足の懸念も

　関税の影響については、「在庫管理」が最大の課題という意見が目立った。トランプ政権の関税政策がころころと変わり不透明な今の状況は、「ジェットコースター」あるいは「ヨーヨー」のような状況と表現された。

　コンサルタント会社、コアサイトリサーチの創業者のデボラ・ウェインスウィグCEO（最高経営責任者）は、「今は駆け込み輸入をして在庫を保管しておくブランドが多いが、いずれ色切れやサイズ切れが出てくるだろう」と指摘する一方、品不足が懸念されることから、より正価で売れる機会が増えるとみる。