トウキョウベース 都心で働く大人女性へ「シティ」開始

2017/09/05 04:28 更新


 トウキョウベースは1日、都心で働く大人の女性に向けた新オリジナルブランド「シティ」を実店舗3店、EC2店でスタートした。セレクト商品も扱っていた「ステュディオス・シティ」の既存店を業態転換してSPA(製造小売業)型にするとともに、コンセプトも明確化。〝スーパーファブリックブランド〟を掲げ、国内外の優れた生地を使った服を買いやすい価格で販売する。

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 原価率50%というコストパフォーマンスの高さは同社の「ユナイテッドトウキョウ」(以下UT)業態と共通だが、シティは特に素材を重視。小売価格の約20%を素材にあて、海外のラグジュアリーブランドと同じ生地も採用する。縫製は国内だが、生地は海外、国内問わず純粋に良いと思った物を選ぶ。

 商品テイストはモードベーシックとトレンドエッジの2軸。モードベーシックは女性がいきいき働けるように着心地の良さやストレスフリーにも配慮した。一方でトレンドエッジは女性の心を刺激するキャッチーなプリントやカラーで独自性を出す。

 働く女性に欠かせないジャケットは、イタリアのストレッチ生地の軽いテーラードジャケット(3万6000円)や、シワになりにくく扱いやすいノーカラージャケット(2万6000円)を企画。セットアップのパンツも出す。シンプルなブラウスやニットトップもある。

 ほかに、尾州のウール100%の薄手のコート(3万4000円)や、「海外ブランドなら40万円くらいする」というラムレザーのライダーズジャケット(13万8000円)も打ち出す。商品には素材説明のタグを付け、販売スタッフの接客力でその価値を伝える。「物には自信がある。一度着ればリピーターになってもらえるはず」と同社。

 今の女性のファッションの、「全身高額品でまとめるよりメリハリのあるスタイリングにする」傾向を踏まえ、アイテムごとの価格帯は広くした。例えばボトムも9800円、1万円台前半、2万円台と大きく3段階あり、女性一人ひとりに合う商品を揃える。

 UTとの違いでは、商品単価はシティの方が4000円程度高く、シンプルなデザインが多いため「素材など面(つら)で勝負する」。大きな事業規模を狙うUTに比べてターゲットは狭いが、「都心で働く20~40代の女性が着られるエッジの利いた服はありそうでないため、チャンスだと思う」。実店舗は東京・新宿のニュウマン、名古屋のラシック、大阪のルクアイーレにある。今後も大量出店はせず都心で立地を厳選する。

ラグジュアリーな素材を使いつつ価格は抑えた「シティ」



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