ユニクロからボーイングまで――東レを象徴する素材を製造するのが石川工場。国内最大の繊維産地北陸の最前線で、地球環境の保全に貢献するグリーンイノベーション(GI)の拠点でもある。「石川元気で東レも元気」をスローガンに、昨年からDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速、工場活性化を進めている。
半世紀前の新鋭工場
石川工場は、49年前の75年に衣料用ポリエステル長繊維、85年に同ナイロン長繊維糸、09年に炭素繊維プリプレグの生産を開始した。ポリエステル、ナイロンの国内原糸工場では最も「新しい工場」だ。かつては「ユニクロ」の「ヒートテック」用原糸を、今は「エアリズム」用原糸を生産する傍ら、ボーイングの航空機用炭素繊維プリプレグを作る複合工場でもある。