ニューヨーク(NY)で初めて、ウイメンズウエア合同展「トラノイ・ニューヨーク」が開かれ、80社が出展した。NYでの開催について同展アーティスティックディレクターのアルマンド・ハディダ氏は「パリに来ないバイヤーたちに見てもらうため。コマーシャルでないものを提供したい」と話した。ただ、来場者が少ないという声も多く、次回から他の選択肢を考える出展者もあった。(杉本佳子通信員)
「ヴェネルタニットウエア」はパリのトラノイに出展していたが、アメリカからのバイヤーが少ないことからNY展に参加した。ネーティブアメリカンのモチーフを入れたメリノウールのセーター(卸売価格96㌦)は、「日本製で、テーマはアメリカ」であることで好意的に見てもらえたという。透かし編みに数字やロゴを入れたメリノウールのセーター(122㌦)、「ホールガーメント」のカシミヤのフーディー(240㌦)も好評だった。
「ヴラスブラム」は、パリで買い付けるアメリカのバイヤーが増えていることからNY展に出展。カリフォルニアやテキサスのバイヤーには、ソフトな薄手のリネンの反応がよかった。リネン100%のロングカーディガン(220㌦)、リネンシルクカシミヤ混のカーディガン(220㌦)、コットンリネンのレースのエプロン(120㌦)が、特に人気だった。
カプセルに3年間出て今回トラノイに出展した「シシ」は、定番のコート(980㌦)に新色として白を加え、好評だった。
「アンソロポロジー」や「オッテ」などがすでに扱っている型で、洗濯機で洗える。ダックブーツ(125㌦)も引き続き人気で、「スティーブンアラン」が追加オーダーしたほか、「バード」「アセンブリー」「ラ・ギャルソン」などに入っている。「どこに出ても既存客は来る」状況だが、次回は以前出ていたカプセル展に戻る模様だ。