台風18号の店舗被害と支援活動

2015/09/15 06:07 更新


 台風18号に伴う大雨で大きな被害が出た北関東や東北では一部地域の商業施設や専門店が浸水などの影響を受けた。被災地域では復旧が始まり、義援金などによる支援も始まっている。

 両毛ファッション協同組合によると「足利市や佐野市で被害にあった産地企業はない」という。商業施設では茨城県常総市にあるユニーグループのアピタ石下店が営業を停止している。一方、イオングループの施設はいずれも被害を免れ通常通りの営業となっている。

 大手の専門店チェーンでは、茨城県つくば市に本社があるライトオンは、一部の店舗で営業時間の変更や交通機関の乱れにより従業員の出勤に一部影響があったものの、店舗運営に支障をきたす影響はほとんどなかった。

 被害の大きかった鬼怒川付近には坂東ヨークタウン店があるが、「雨水が浸入する程度で店舗運営に支障をきたすような大きな被害はなかった」としている。福島県いわき市が本社のハニーズも10日は栃木県内の2店舗を臨時休業したが、「影響はほとんどなかった」。

 東北のレディスのリージョナルチェーン、イブブリアンは仙台市青葉区、山形市、福島市、郡山市、気仙沼市内の各店とも「特に被害なし、通常通り営業している」(山川正利社長)。ただ、「豪雨よりも昨今の景気の冷え込みがきつい。豪雨で客足が鈍る方が気になる」としている。

 茨城県常総市のレディス専門店ロコレディ(羽富都史彰社長)は水海道本店が水害を受けた。本店は水海道駅前の商店街にあり、店内は膝下まで浸水、カーペットや商品などが被害にあった。社員やスタッフは無事だった。同社は茨城県南部を中心に7店を運営、他店は被害を受けなかった。取引先の応援なども受けて、本店の営業再開に取り組んでいる。


大手流通、支援物資や募金

 流通大手各社は、台風18号に伴う大雨被災地への支援活動を行っている。

 イオングループはイオンリテールなどが茨城県、宮城県などの自治体の要請に基づき支援物資を届けた。また、要請に応えてボランティアを派遣することにしている。30日まで全国の店舗・事業所7000カ所で緊急支援募金に取り組んでいる。

 セブン&アイグループも茨城県常総市などに支援物資を届けており、全国のセブン・イレブン、イトーヨーカ堂など1万9000店余りで30日まで募金を行っている。

 ユニーグループも茨城県で支援物資を届けるとともに、ユニー、サークルKサンクス、さが美など約6900店の店頭で、27日まで募金を実施している。



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