【販売最前線】ブログの達人
静岡パルコ「アンディフィーテッド」、響くうんちく
ブログも接客もうまい店にはスタッフの親しみやすさを出すため、本業とは関係ない雑談も掲載するタイプと、モノのうんちくを表現し消費者の購買意欲をくすぐる2タイプがある。米スニーカー主力ショップ「アンディフィーテッド」静岡パルコ店は後者だ。
ブログに掲載する商品は「ナイキ」「アディダス」などの限定モデルが主体。商品のスペックがわかる画像と大城谷良多店長が書いたコメントを掲載している。コメントは「スニーカー好きの心に響く」(大城谷店長)のがポイントで、「90年代に発売された人気モデルの復刻版」など商品の背景、機能性や素材感などを詳細に説明する。この点は「プロパー販売を徹底している店頭での接客とも共通する」という。
以前は毎日ブログを更新していたが、現在は水曜、木曜日に商品、金曜日にその商品の販売方法を告知し、週末の発売日に合わせるようにした。「お客様にわかりやすいし、掲載商品の店への問い合わせの多さなどで抽選販売にするかどうかの判断ができる」からだ。
カエルパルコでも成果を上げており、同サイトを通じた売り上げは多い月で店全体の30%、平均で10%を占める。注文客に配送する商品にはパソコンで書いた定型文とともに、「お気に入りの靴になってくれたらうれしいです」「先日お買い上げいただいた商品の調子はどうですか」など客に合わせた手書きのコメントを入れたレターを付ける。「オンラインとオフラインのつなぎ目を埋める」ためで、来店した際にお礼の言葉をかけてくれる客も多く、「足元商圏以外での顧客作りにもつながっている」という。
(繊研 2015/06/16 日付 19258 号 8 面)
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