竹から作るインナー「アンリーシュ」 気候変動への危機感から企画・開発

2023/03/27 06:27 更新


心地良いインナーを通じて環境問題・気候変動を伝える

 日用品メーカーで会社員として働く傍ら、環境問題の情報発信を行っている千葉千早希さんは、ライフスタイルブランド「アンリーシュ」から、竹を原料としたインナーウェアを企画・開発した。3月18日にクラウドファンディングサイト「フォーグッド」で先行予約販売を開始したほか、有楽町マルイの「エシカルな暮らしラボ」で商品を展示している。

 ブランドコンセプトは「私と地球を解放する」。2児の母親でもある千葉さんは、息子の病気をきっかけに、「彼らが希望をもって未来に向き合える、好きなことに打ち込める環境を提供する」ことの必要性を実感した。その前提として、「安心して住める地球」を残すための挑戦を決めた。「気候変動を止めるには、まず自分自身を満たせる人が必要」だと考え、「肌に最も近い場所で私たちを守るインナーを最初の製品として選択」した。

 気候変動を止めるため、栽培や廃棄時の環境負荷が低い竹に注目した。素材は、中国・四川省を中心としたFSC(森林管理協議会)認証の竹林で水や農薬などを使わずに育った竹を原料に使用した。ニット生地は「エコテックス」認証取得工場で生産したもの。

 パッド付きキャミソールは、自然体で過ごせるよう、緩めのアンダーゴムと薄いパッドを取り入れた。SNSで取ったアンケートで、「短時間の外出は『バストトップを目立たせないこと』を目的にブラジャー類を着用していることが分かった」ことから、最低限のパッドを備えつつ、何も身に着けていないような解放感に近づけるよう作った。

 首元を広めにとった九分袖の肌着は、バックを長めにし、しゃがんだ時にボトムからはみ出ないよう配慮した。ショーツはウエストを深めにし、ウエストとそけい部はゴムを使わずに包む込むような着用感に仕上げた。サイズは9~11号、13~15号の2サイズ。作り過ぎによる廃棄を生まないよう、受注生産で販売する。

 クラウドファンディングの販売価格は、ショーツ5200円、キャミソール8800円、長袖肌着9800円。

心地良く日常的に使えるインナーを企画した

解放的な着心地のパッド付キャミソール

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