《視点》がんばりようがない

2020/09/17 06:23 更新


 「雇用調整助成金の入金を確認。がんばったかいがありました」とは製造系の総務の担当者。申請額通りに入金されたから会社としても一息つけるが、書類の出し直しなどなしに滞りなく進んだのは、彼女が通常業務に上乗せされた申請作業を「がんばった」からなのは確か。コロナ禍にはこんながんばりも求められる。

 ある工場で新型コロナウイルスの感染者が出た。30、40人の職場で当初はざわついたというが、保健所に相談すると、これまでの対策があったから濃厚接触者はなしの判定で、ラインを止める必要もなく、普段通りに戻ったという。事前のがんばりが報われた。

 しかし、そこで感染された方のその後を聞くと「分からない」とのこと。月次のシフト表に応じて働いていたが、労働契約自体は出勤日ごとの日雇い形式だったとのことで、休んでいる間の補償はもちろんのこと、回復状況を確認して復帰をうんぬんする関係にはなかったというわけだ。この方は感染した上、セーフティーネットからこぼれてしまい、職を失うことになった。

 この働き方、働かせ方の問題は問題として、新型コロナはがんばりようもない事態を引き起こしている。

(光)


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