新型コロナの再拡大による2度目の緊急事態宣言が発出された。東京への不安感は大きく、1月のアパレルの展示会への地方からのバイヤーがまた減っている。
昨年10月ごろの展示会から、東京展への来展が徐々に戻りつつあった。10カ月ぶりの専門店は「やっぱり実物を見て、触りたいね」と、うれしそうに発注していた。それを見たアパレルは「服好きな人に支えられ、勇気付けられた」という。
アパレルは新型コロナで、展示会に来られないバイヤー向けのオンライン展示会を構築してきた。しかし、リアル展と比べると、どうしてもコロナ禍以前のような発注量は難しい。不透明な環境に、店頭在庫を抑える傾向もあるが、やはり会場での接客や商品情報などを直接伝えられない点が影響している。
オンラインの活用は無視できないが、付加価値やデザイン性、素材感などを強みにするアパレルは「リアル展に来て欲しい」のが本音。先行きの不透明感は続いているが、顔を突き合わせてファッション談義ができるように、アパレルメーカーには小売店が来展したくなる魅力ある商品を作り続け欲しい。
(伸)