《視点》企業姿勢を見せる

2021/06/04 06:23 更新


 私がよく使うSNSは、競合の後追いに対応するための機能追加や、ユーザーの快適性と逆行するUI(ユーザーインターフェイス)の実装が多い半面、不具合や不便な点は改善されない。アップデートの度に不満の投稿が多く見られるのがいつもの光景と化している。運営側が良かれと思ってしたことが、サービスの良さをつぶしているのが実情だ。

 私の不満の最大の原因は、アップデートの動向から、運営側の目指すサービス像が見えてこない不安感にある。今後も使い続けていいものか、信用できないのだ。代わるサービスがないので渋々使い続けている人は多く、なかには快適さを求めて旧バージョンに戻したりサードパーティーのツールから閲覧したりしていることも。類似した快適性の高いサービスが出れば、乗り換える人が続出することは想像に難くない。

 ファッション消費が冷え込む中でも、ポリシーや独自のテイストを貫く企業・ブランドはファンを獲得している。

 目の前の流行だけをがむしゃらに追いかけるのでなく、自らの強みを生かす取り組みを見極めることが改めて重要だ。同時に、顧客や消費者に目指すビジョンがしっかり伝わらなければ意味がない。

(稜)



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