NFT（非代替性トークン）が話題になっている。記者は写真が趣味だが、写真のコミュニティーでも最近話題に上るようになった。NFTを作成し、マーケットで販売する人も身近に現れてきた。
NFTは簡単にいえば、複製や偽造などが容易だったデジタルデータにブロックチェーン技術を活用することで所有者を示す証明書のようなものをデータに付与できる仕組みだ。データをNFT化することで、誰のデータで、誰が売買したかという記録が全て残るため、デジタルデータが現実世界の物のように価値を付けやすくなった。
これがものすごい革新で、価値付けが難しかったデジタルアートの業界などで非常に盛り上がっている。ただ、主にイーサリアムという仮想通貨を使っての売買になるため、確定申告などの納税処理がややこしいこと、また全く新しい概念のため法整備が整っていないことで様々な問題に巻き込まれるリスクも高い。
メディアでは「小学生がNFTアートで数百万円稼いだ」などあおる記事をよく見るが、「なにやらもうかるらしい」という安易な発想でNFTに手を出すと後々痛い目を見る可能性がある。海外では電力消費が環境破壊につながることなどから、かなりセンシティブな扱いを受けている面もある。それだけに、個人だけでなく企業も活用する際はきちんとリスクを認識しておきたい。
（海）
