セブン&アイ・ホールディングスは大阪府松原市に大型SC「セブンパーク天美」を11月17日にオープンする。商業とエンターテインメント(エンタメ)を融合させた〝劇場型モール〟にするという。
SCでは近年の衣料品不振から食関連のテナント比率が増加すると共に、エンタメ施設の導入が目立っている。イオンモールでは「リアルモールならではの体験価値の提供」をテーマに、デジタルを駆使した次世代型エンタメを相次ぎ投入している。
7月に開業したイオンモール白山ではスポーツを融合した新業態の体験型アミューズメント施設、新利府ではテレビのバラエティー番組に参加しているようなアクティビティー体験施設を開設した。
ある量販店の幹部は「もう衣料品販売はコロナ禍前の水準には戻らないだろう」と予想する。そのため、アパレルの売り場面積を縮小して、他業種の誘致を進める。他業種ではエンタメ以外にも美と健康関連、医療、レジャーなど「実際の体験」を伴う店舗が多い。コロナ禍後の世界はわからないが、訪れたいと思うSCとなるには体験価値の中身も問われそうだ。
(茂)