企業に関する社員口コミ情報を提供するウェブサイト「オープンワーク」が21年12月に公開した調査リポート「残業と有休・10年の変化」が興味深かった。
12年~21年までの10年間で、月間平均残業時間は22時間減の24時間となり、有休消化率は41%から60%に上昇したそうだ。加えて、世代別(20、30、40~50代)の月間平均残業時間は、12年に最も残業していた20代(48.5時間)が、21年には最も少ない23.5時間になったという。
若い世代はワークライフバランスを重視する傾向が強いことや、テレワークの普及で自身の業務時間を調整しやすくなったことが要因ではないかと推測していた。
さらに関心を持ったのは、業界別の残業時間の推移。21年に最も残業時間が少なかったのは、「ファッション、アパレル、繊維」で、12年の31.1時間から21年は13.5時間になった。最も多い業種は10年前も今も変わらず「コンサルティング、シンクタンク」で、12年77.4時間、21年40.7時間だった。
数字だけを切り取ると、ファッション業界は〝ホワイト〟のように見える。コロナ禍の雇用調整などの影響もあると思うが、実態はどうだろうと疑いの目で見てしまった。
(友)