アパレル専門店、特にターゲットの若い業態で話を聞いていると、若者の服の買い方が変わったことを感じさせられる。ある意味、イベント、エンタメ化しているようにも思える。
例えば、グループでアミューズメント施設に行く際、あらかじめ色やモチーフなどのドレスコードを決め、あたかも衣装を探すような感覚で服を楽しむ女性が目立つ。
低価格で何点もファッション商品が楽しめる某ECを利用する人も多い。取材相手が、カプセルトイのように「当たり外れを楽しむ感覚で買っている」と娘を例に出していた。最近、同ECで買って届いた物を開封するのを、ユーチューブ企画(ネタ)として活用する女性がいる話も聞いた。
スマートフォンやSNSでできることが格段に広がり、若者は日常をより楽しく過ごす感覚で、このような買い方をしているのだろう。とりわけ服を買った後でどう楽しむのかがうまい気がする。服を楽しむ場の提供は、これまで多くのブランドが意識していてもなかなか実現できなかったことだ。楽しみ方を自ら作り出す若者の動向は、見方次第では大いに参考になる。
(畔)