おいしい食べ物が多いといわれる、記者の出身の福岡。ラーメンは豚骨の店が圧倒的に多く、老舗や新規店も含めて競争も激しい。だが、最近は塩やみそなど非豚骨系の店が少しずつ増えて、話題や人気が出てきてている。私も含め福岡の消費者ニーズを考えると、ラーメンは豚骨系となると思うが、全ての人が好むわけでもなく、違う味を求める人がいるのも現実だ。
ファッションでは大きなトレンドがなく多様性がささやかれる中で、クリエイター系や古着など個性のある商品を求める人も多い。多くの人が求める商品を提案し、売り上げ拡大を狙う施策とは異なるが、地方郊外SCで「一定のファンがいる」と、あえて周りの店とは価格帯もテイストも違うハイブランドを揃え、好調な店もある。
物価高などで衣料品消費が減少傾向の一方で、趣味や自分が魅力的と感じる商品への消費は減っていない。SNSの情報などをもとに、好きなブランドを求めて足を運ぶ傾向も。「ふり客が多いから、SCは値頃感や幅広い層への対応が重要」「立地が大事」などの固定観念にとらわれない切り口も重要となっている。
(伸)