《視点》不透明

2024/07/03 06:23 更新


 日本プロ野球が開幕して約3カ月経ち、自分の応援するチームが所属するリーグは混戦模様で毎日のように順位が入れ替わる。優勝チームが決まるのはまだまだ先の話なのに、明日の順位を考えるとヤキモキと期待感が交錯する。

 そもそも人生とは未知の道を歩むもの。先行きがわからないときは、不安を抱えると同時に新たな可能性を感じる瞬間でもある。未知の未来に向かおうとすれば不確かなこと、失敗のリスク、変化への適応など多くの不安要素が生じる。だがこの不安は自分を成長させる原動力でもある。新たな挑戦や可能性を広げることへのワクワク感は自分を前向きにしてくれる。

 為替変動、流行予測など先行きが不透明だという話を経営者から聞くとき、ほとんどが不安の吐露となっている。しかし、不安とワクワクのバランスが成長を促すものであるなら、不安ばかりにウェートをかけていてはいけない。ワクワクは共感を広げ、明るい未来をもたらす種となる。先行きの不透明さに期待感を忘れていては、感動の未来はやって来ない。

(樹)



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