宇多田ヒカルさんと藤井風さんのライブ衣装で、サステイナブル素材が使われた。宇多田さんの衣装は、スパイバーの人工たんぱく質「ブリュード・プロテインファイバー」を採用し、「エイポック・エイブル・イッセイミヤケ」が制作。鮮やかな色のグラデーションとフォルムが近未来的で、彼女が好きなSFの世界にぴったりだった。
藤井さんの衣装は、オーガニックコットンをコーヒー染めしたトップや、大阪の手芸屋「ユゲファブリックファーム」の古いラオスの手織り生地を「モードの悲劇」が仕立てたテーラードジャケットなど。ナチュラルな素材がスタジアムという大舞台でも存在感を放っていたし、ベジタリアンで自然体な藤井さんにとてもマッチしていた。
宇多田さんは公演中に「軽くて新しい、すごく環境にいいんだって」と衣装について発言したそう。藤井さんの衣装を手がけたスタイリストの島田辰哉さんも、「サステイナブルな考え方を入れたかった」と制作背景をSNSに投稿。たくさんのファンにシェアされている。
サステイナブルに関する話題は取材ではよく出るが、実生活ではまだまだ。幅広い世代に支持されるアーティストを媒介に、服の素材に関心を寄せる人が増えればと思う。
(金)