残暑が続く9月、関西でセレクトショップが手掛ける大型イベントを取材した。暑さをものともせず、多くの人でにぎわう様子を目の当たりにした。
コロナ禍が過ぎ、誰もが特別な体験を求めているのだろうか。各社が手掛けたイベントの手応えは良い。地方で同じようにイベントを続けているセレクトショップは、「お客さんが特別なことに飢えているのでは」と捉える。
参考になるかどうか分からないが、プロ野球は24年度のセ・パ公式戦の動員数が、19年度の最多記録を更新した。東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドは24年3月期、入場者数とゲスト一人当たりの売上高が増えて増収増益に。その中でインバウンド客数がコロナ前を上回り、全体の12.7%を占めた。
目利きした物をうまく編集し、独自性のある提案を店頭で出すのがセレクトショップ。こうしたノウハウをイベントという形で生かすのも面白い。参加店とともにマーケットを共創するのは良いこと。運営に携わった社員も新鮮な経験に笑顔を見せていた。
(畔)