雑誌編集の経験生かしスタイリング~重ね着を楽しんでもらいたい
「ライム」堺プラットプラット店 岩田布美さん
「スタイリングが大好き。お店のベルトを全部売ったこともあります」と笑う岩田さん。販売員歴は1年半と浅いが、実はエレガンス全盛時代の雑誌『ジェイジェイ』でライターやスタイリストとして活躍した経験の持ち主だ。
当時は、街で女の子に声を掛け、おしゃれにスタイリングする企画を担当。そこで得たノウハウが生きている。ライムは、柄と柄を組み合わせたコーディネートで個性を出すレディスカジュアルブランド。場所柄、ファッションに保守的な客層が中心だが、「最低でも3点買ってもらって、重ね着を楽しんでもらいたい」と、様々な着こなしを提案する。
3点買いを促すことで、客単価を1万円以上に上げる狙いもある。岩田さんの代表作は、長めのカットソートップにベストを羽織り、後ろだけ通したベルトをチラ見せするスタイリング。「長めのカットソーは寸胴に見えがちだけれど、これですっきり見えるし、腰ばき風でおしゃれになる」。お客が鏡に映った瞬間、「ほんまやわ!」と感激する姿が何よりうれしいという。
「この付近でこの着こなしをしている人は、みんな私のお客さん」と、〝岩田スタイル〟が広がっている。今では、岩田さんを頼りに「おばあちゃん、お母さん、高校生のお子さんが三世代で通ってくださる」こともあるそうだ。
(繊研 2015/03/16 日付 19198 号 11 面)