16年プレフォールコレ 色柄が主役

2016/01/18 06:00 更新


落ち着いたトーンの色柄が主役

 16~17年秋冬レディスコレクションを前に、16年プレフォールコレクションやアーリーフォールコレクションの発表が続いている。今回は、前シーズンに引き続き色柄が主役だ。落ち着いたトーンのダスティーピンクやバーガンディ、スモーキーブルーを軸にしたレトロな柄が提案されている。アイテムは緩やかに広がるAラインのシャツドレスや量感のあるアウターが揃っている。

 

 

色柄を盛り込んだ楽しさ/グッチ

グッチ1
 グッチ2

 

 グッチの16年プレフォールは、いつも以上に色柄を盛り込んだ楽しいコレクションに仕上がった。スモーキーなピンクやブルーの壁を背景に、アレッサンドロ・ミケーレらしいアンティークテイストを全面に出した。アイテムはボーブラウスやアコーディオンプリーツのスカート、緩やかなAラインを描くドレスといった得意のラインが軸。

 そこに壁紙風のバラ柄やレトロなジグザグ柄、マルチカラーで彩った星や月が描かれている。ボーダーのセーターには、目を見開いた猫が大きくアップリケ。クラシカルなショルダーバッグにはハートがはめ込まれている。16年春夏コレクションで出てきたヘビや地図、チョウの柄も。緑と赤のウェブストライプは、レース編みのセーターとドッキングした。ピンクに赤、紫、青。ミケーレの色柄遊びが止まらない。

 

 

ボッテガ
ボッテガ・ヴェネタ



 ボッテガ・ヴェネタの16年アーリーフォールも、色や柄に焦点を当てている。機能的な服を、大胆な色使いや懐かしいテイストの柄をミックスしてエレガントに仕上げた。ウエストマークのシャツドレスは、裾が滑らかに広がるシルエット。襟とヨークの部分はブラック&ホワイトの織り模様、身頃はダスティーな赤や黄色で染めた小紋柄がプリントされている。部分的に飾られた細かいプリーツが滑らかな動きをプラスする。小花柄のショートブーツや花柄バッグを組み合わせて全身柄ミックスを上品にまとめた。数種類のファーを組み合わせたコートとスキニーパンツのルックはブルーのワントーンコーディネート。

 

バーバリー・プローサム
バーバリー・プローサム


 
 バーバリー・プローサム
の16年プレフォールは、先日発表されたばかりの16~17年秋冬メンズコレクションと同様にブランドのアイコニックなアウターを主役にした。カジュアルな赤いウールやファー仕立てのダッフルコート、ビッグカラーのムートンコート、ファー襟をポイントにしたダウンジャケットなどボリューム感のあるアウターが揃った。それとコントラストを描くのは細身のインナー。ピタピタのポロシャツとパンタロンで、細長いシルエットを描いている。フラワーチルドレンを思わせるレトロなラインだが、そぎ落としてシンプルなルックに仕上げた。

 

 

ランバン
ランバン


 

 アルベール・エルバスが去ったランバンは、ウエアはケメナ・カマリ、バッグ&シューズはルチオ・フィナルが軸になってデザインチームが作った。しっとりとしたピンクの部屋で撮影されたのは、クラシカルなエッセンスを取り入れたつややかなスタイル。ベルベットやレースを組み合わせたイブニングドレスは、ワインレッドとダスティーピンクといった気品のある色合わせ。細かなひだのフリルブラウスにガウンを羽織るルックからは、ちょっぴり退廃的な雰囲気も漂う。大きなビジューイヤリング、リボンのチョーカーもポイント。

 

 

ケンゾー
ケンゾー


 

 ケンゾー
は、女性の美と強さに着眼したコレクション。柄やフォルムからは和の雰囲気がほんのり漂う。朝顔のような花柄のチュニックに細みのパンツを組み合わせたルックは、朱色と黒のツートーン。毛を刈り込んだファーのボンバージャケットやセーターは、キモノフリーブのように袖が広がる。ウエアはゆったりとしたオーバーシルエット。トップスやパンツはわずかな丸みを帯びている。チュニックとパンツ、スカートとパンツといったレイヤードも多い。

 

 

イッセイミヤケ
イッセイミヤケ




 イッセイミヤケは、宇宙や天空の色をインスピレーション源にした。ボリュームトップとデニム、プリーツのエアリードレスといったデイリーウエアに鮮やかな色柄が描かれた。これらの柄はリアルな風景ではなく、身近なモノで表現している。宇宙飛行士が見る青い地球の光景は、墨流しのテクニックを用いて描いたもの。ボコボコとしたクレーターが見える月面は、実はフライパンの上で焼かれたパンケーキを拡大して表現した。これらをフォトジャカードやプリントで柄に起こしている。楽しい柄がウエアラブルに落とし込まれた。



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