【トップインタビュー】福井経編興業 髙木義秀社長

2018/09/21 06:00 更新



医療など資材用途の成長に期待

 来年で設立75年を迎える福井経編興業。トリコットを軸にした経編で開発・販売に力を入れ、いち早くファッション素材の自販に取り組んできた。これから世界を視野に、ファッションにとどまらない事業拡大を目指していく。今年5月に就任した髙木義秀代表取締役社長に、今後の成長戦略について聞いた。

 トリコットは流行の波もあってここ2年ほど厳しい状況が続いてきましたが、去年から今年にかけては需給バランスがとれ、当社も再びフル稼働へと回復しつつあります。当社は厳しい時期も設備投資を怠らず、生産スピードの速い機種の導入で効率を高めており、これが効いてくると思っています。

 当社の得意はストレッチ素材。経編の準備工程である整経機もストレッチ糸に対応したものが必要ですし、当社の技術や設備が競争力につながっています。中国などには作れないような差別化したストレッチ素材に力を入れていきます。

 今後、新たな用途として期待しているのが資材向けです。池井戸潤さんの『下町ロケット・ガウディ計画』でも取り上げられた医療用の心臓修復パッチは実用化が目前です。自動車用吸音材でも特許を取得するなど、さまざまな分野で種をまいてきました。先を見据え、海外に負けない物作りをさらに強めていきたいです。


〒910-8512 福井市西開発3丁目519-3

TEL:0776-52-3306 FAX:0776-52-3307

URL: http://www.fukutate.co.jp/

(繊研新聞本紙9月18日付け)




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