インビスタジャパン「コーデュラ」 原着素材「トゥルーロック」を本格販売 染色による環境負荷を軽減

2023/05/18 06:28 更新


7色でカラーバリエーションを出す

 インビスタジャパンは高強力素材「コーデュラ」でナイロン66原着糸を使ったカラー素材「トゥルーロックファブリック」の本格販売を始めた。染色工程を省いて環境負荷を抑えるとともに、高い堅牢度で製品の長寿命化に貢献する。このほど「ブリーフィングゴルフ」製品に採用された。

 原着糸はポリマー段階で色材を練り込むことでカラー糸にするもので、糸・生地段階での染色工程が不要。一般的にカーペット、カーシートといった大ロットの定番向けに展開されることが多く、ナイロン66のアパレル・バッグ用途では珍しい。

 コーデュラは米国のミリタリー向けで原着糸の実績があり、アパレル・バッグ用に7色を揃えて本格スタートした。糸種はナチュラルな風合いを出したタスラン加工糸で、500、1000デニールの太番手で展開する。定番のバッグ向けを中心に「太番手の3分の1をトゥルーロックに置き換えたい」(川﨑隆史機能資材・アパレル部部長)考え。バッグ以外に、ワーキングウェアの補強布、スニーカーなどの用途にも広げる。

 最大の売りは環境負荷低減につながる点。生地を染色した場合と比べ、生地25万メートルあたり水46万7000リットル、電気113メガワット時、二酸化炭素排出2万6000キログラムを削減できるとしている。

 また堅牢度に優れ、特に紫外線による耐光堅牢度が高いため、通常の生地よりも摩擦などの耐久性が高いコーデュラの特性と合わせ、製品の長寿命化につながる。

 日本初採用として、ブリーフィングゴルフの23年新作に使われた。スタンド式キャディーバッグ「CR-4」(7万9200円)は、黒色の本体に赤色のロゴが映える。太陽光の強いゴルフ場でも退色を抑える。

国内では初めて「ブリーフィングゴルフ」の製品に採用

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