綿花相場の下落に新型コロナウイルスの感染拡大が拍車をかけている。世界的な消費の大幅な減退が綿花需要を押し下げる一方で、生産量の増加が続き、在庫が増大する事態が生じている。原油価格の大幅な値下がりという事態はポリエステル価格に影響し、綿花へも及びかねない。コロナ後に消費や業界の姿は大きく変わるのは間違いない。日本でのコットン回帰やサステイナビリティー(持続可能性)への流れが強まることも予想される。
(近藤康弘)
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米国農務省が4月に発表した19~20綿花年度(19年8月~20年7月)の世界の生産量は1億2171万俵(1俵=480ポンド)の見込みで、3月時点の1億2159万俵を上回った。一方で需要は3月の1億1816万俵が4月の1億1058万俵に減退、期末在庫は3月の8340万俵が4月には9126万俵に増加した。
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