ロンコレ、シュールなフリンジウエア

2015/10/29 06:00 更新


《16年春夏レディスコレクション ロンドンの新進デザイナー・プレゼンテーション》
主張するテキスタイルで見せるストーリーのある服

 30分刻みでショーとプレゼンテーションが行われる過密スケジュールのロンドン・コレクション。5分前後の滞在で、コンセプトやポイントをいかに端的に伝えられるかが勝負となる。そんなインパクトのある見せ方で圧倒しながらも、時代の気分と呼応しながら独自の世界を確実に進化させている次世代のデザイナーたちが、ロンドンの層の厚さを印象づける。(ロンドン=若月美奈通信員)

 「フォスティンヌ・シュタインメッツ」のテーマはシュールリアリズムだ。壁に体の一部が埋め込まれたモデルたちが、説明を聞くまでもなくその世界をアピールしている。デニムの裾は解け出すようにフリンジになったり、ワンピースの白黒のボーダー柄は途中で透明に消える。

フォスティンヌ・シュタインメッツ

 これまで織りからアトリエで生産していたが、今シーズンからスペインのデニム工場ヨロと組み、量産体制も整った。といっても、ヨロで織られた生地をアトリエで1本1本糸を抜くなどの加工を施している。身ごろの途中から何本もの横糸が表にわたるプルオーバーは、織機の不都合でその部分だけ織られずに糸が渡る〝浮き糸〟をデフォルメしたデザインで、緯糸1本1本を手で引き抜き、その先を再び生地に埋め込んでいる。フリンジと並んでプリーツも多く、コレクションの大半がコットンかコットンポリエステル。一見レザーに見える白いプリーツのバッグシリーズも、コーティッドコットンでできている。

続きは繊研新聞で



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