繊維廃材で楽器を創作し音楽を楽しむ――そんなイベントが大阪市内で開かれた。主催したのは、01年から活動する日本繊維機械学会繊維リサイクル研究会。22年に「繊維廃材で楽器を創作する分科会」を発足した。
3月15日に3回目となる演奏会を開いた。当日は海洋プラスチックごみのリサイクルに取り組むソリッドラボ/トンカンテラス代表の黒田悠生さんが「プラスチック廃材を用いた楽器の成形について」と題して講演。続いて繊維廃材の楽器への応用・アイデアコンペ応募作品紹介と表彰が行われ、廃材を使ったユニークな楽器が披露された。
第2部は、研究者ら分科会メンバーによる楽団FUB(ファイバー・アップサイクル・バンド)による演奏会。繊維廃材から創作した楽器も使用し、海洋プラスチックごみから作ったアサラト(アフリカの民族楽器)や講演した黒田さんも海洋プラスチックごみを使ったエレキギターで演奏に参加した。研究会では、「楽しみながら廃棄繊維のアップサイクルの取り組みを広げたい。将来的にはすべてを廃材アップサイクルして創作した楽器で演奏会を行いたい」(木村照夫委員長)としている。
