グッチが新環境戦略 生物多様性と気候のため供給網改革を推進

2021/01/29 06:29 更新


 グッチは、新たに「環境戦略ポートフォリオ」を発表した。自然の力を活用した「ネイチャーポジティブ」なソリューションへの取り組みで、カーボンニュートラルを達成してきた自社の環境戦略をさらに発展させる。森林やマングローブ林を保護・再生するとともに、自社のサプライチェーンにおける環境再生型農業に投資し、より広範囲から自然環境のポジティブな変化を生み出すことを目指す。

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 18年以降、グッチは自社の事業活動とサプライチェーン全体においてカーボンニュートラルを実現してきた。温室効果ガス排出の回避・削減を最優先しながら、さらに年次ベースで残存した排出量を自然に根ざしたソリューションによって相殺している。今回の戦略では、引き続き排出の回避・削減を優先しつつ、同時に生物多様性と気候にポジティブな変化をもたらすことを目的に、サプライチェーン全体の改革を推進していく。

 マルコ・ビッザーリ社長兼CEO(最高経営責任者)は、「新たな戦略は科学に基づいており、気候変動を緩和する重要な生態系を保護・再生することで、生物多様性と気候を将来にわたって持続可能にするものだ。具体的な活動とシステムを広めることが、地球温暖化の課題へのソリューションの一つになると考える。この方法は、最終的に地球の未来を救うことになるだろう」と語る。

 環境損益計算書(EP&L)の年次会計によると、グッチは18年から19年の間に温室効果ガス総排出量を18%削減(成長比)した。19年の残存する温室効果ガス排出量(二酸化炭素換算136万9000トン)を、約119万5000ヘクタールの森と生物多様性の保全によって相殺している。

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