コロナ禍を経てメイド・イン・ジャパンの衣料品輸出は本格的な成長期に入っている。財務省の貿易統計によれば、コロナ禍前の19年777億円だった衣料品の輸出は、23年1411億円となり20%以上の年平均成長率で伸長。この金額は外国人によるインバウンドでの衣料品消費は含まれないので(インバウンドのアパレル消費は、筆者の試算では24年約4000億円存在)、その分も含めれば外国人によるメイド・イン・ジャパンの衣料品消費額は更に大きく、目下成長中だ。
(A.T. カーニー シニアパートナー 福田稔)
成長の背景には、大きく三つの要因がある。第一に、欧米ラグジュアリーの継続的な値上げに起因したグローバルでのラグジュアリー疲れがある。パンデミック(世界的大流行)後のリベンジ消費と、独自性と希少性を強化する戦略によって、ラグジュアリーの価格は歴史的な高値まで高騰している。
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