ラガーフェルド展覧会、デビュー~今

2015/05/15 05:59 更新


 ドイツ・ボンの連邦芸術展示館で、カール・ラガーフェルドの展覧会「カール・ラガーフェルド――ファッションの方式」が開かれている。ラガーフェルドのこれまでの仕事を振り返る総合的な展示は欧州でも初めての試みという。ラガーフェルドはドイツ出身。

 1954年から現在まで、デビュー作から「クロエ」「フェンディ」「シャネル」「カール・ラガーフェルド」の四つのブランドのためにデザインした126のルックのほか、直筆デザイン画から監督した映画までが概観できる。「ファッションの方式」とは、オートクチュール、プレタポルテ、またH&Mといったマス向けの服、アクセサリーのデザイン、ショーの演出、写真、イラスト、ビデオ、コーポレートデザインまでを手がけるラガーフェルドの総合的アプローチを意味する。

 キュレーターには、同館館長に並び、クリエーティブコンサルタントとして「カールの第2の一対の目」と称されるレディ・アマンダ・ハーレックが起用された。展示デザイン、マネキンなどの担当も長年の協業者が担い、メディアパートナーは独『ヴォーグ』。そして美術館の展示には珍しく、ランウエーに使われた音楽が流されている。 

 見どころは、時とともに変化してきたシャネルスーツや、シャネルのオートクチュールのドレスを集めた展示室だろう。14~15年秋冬で話題となったウエディングドレス、シャネル5番のキャンペーンでニコール・キッドマンのためにデザインしたドレスは圧巻だ。9月13日まで。

(ライター・吉田恵子)



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