スタッフを活かすということについて(藤永幸一)

2014/07/29 00:00 更新


「離職率」が高いということは、相変わらず現場の悩みの種のようです。

言葉と言うのは怖さがあって、「離職率が高い」というフレーズを何度も口にしていると、「事実」として思い込まれていきます。そして、これはもう一般的なことであり、改善はむずかしいことなのだとあきらめが先に立ちます。

「自分のチーム」のことならば、次のセルフチェックの5項目をやってみませんか?

1.今までスタッフの仕事を認めてきましたか? 声をかけてきましたか?

2.今までスタッフに期待してきましたか? それをきちんと伝えてきましたか?

3.今までスタッフが期待していることを考えてきましたか? きちんと聞く機会を提供してきましたか?

4.今までスタッフが臨んでいることに合致した報酬を提供してきましたか?

5.スタッフが能力を発揮しやすい環境を積極的につくってきましたか? あるいは、改善を積み重ねてきましたか?

大切なのは、「相手に伝わっているか、どうか」ということです。

 「声をかけてもらう」「認めてもらう」ことが、もっとも効果的なフィードバックと言われています。スタンフォード大学心理学教授のキャロル・S・ドゥエック氏が、著書のなかで「子供の褒め方」について書いています。

・子供には、2つのタイプがある

  新しいことにチャレンジすることが好きな子供

  新しいことにチャレンジすることに憶病な子供

・親の子供の褒め方が影響している

  子供の「頭のよさ」を褒めると、チャレンジしない子供になる

  子供の「努力」を褒めると、チャレンジする子供になる

・「頭の良さ」を褒められると、「いつも頭の良い子」でいなければというプレッシャーがはたらき、「失敗」したくないと自制する。ストレス化。

・「努力」を褒められると、「今」の自分を受け入れてもらう喜びが溢れ、どんどんチャレンジするようになる。

 働きかけ方にスタッフに対する姿勢が色濃く表れるます。それが人柄というものです。「定着率を上げる」と言う切り口に変えるだけでも、気持ちが積極的になります。「認める」「受け入れる」「共感する」です。

個々の能力に気づいて、それを引き出すきっかけ、働きかけを惜しまない。そして、本人が努力をしたらその努力を褒める。これがマネジメントです。



20年のアパレル体験で痛感したこと=仕事の悩みは、本当のところ、「人間関係」。2000年に、「レックス」を設立。「仕事を楽しむスキル」を学んで、「元気な現場」をつくるサポートをスタート。自分が「楽しい!」と感じれば、相手にも好感度が伝わる!大手アパレルとの長いお付き合いで、スキルは常にバージョンアップ中!



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