売り上げの”質”的向上とは?(藤永幸一)

2017/02/15 00:00 更新


「年金暮らしになったら、最低限いくら必要かを計算して、年金で不足する分を仕事で補てんするようにしなければ・・・」とある老人の言葉を聞きました。たしかにその通りなのです。とくに、年金だけでは十分でないことがわかりきっている現状で、「不安」を払拭するためにも手堅いアプローチです。

でも、イメージとして、「ワクワク」する楽しさとか、「ドキドキ」する興奮は湧いてきません。どちらかといえば、つつましやかな感じです。歳を重ねればそれでいいとも言えますが、そこに慣れてしまうと、エネルギーそのものが削がれていくような気もします。

「老人になって、どんな生活をしたいか?」というイメージを持つことが大切な気がします。

 


 

これ、企業(ブランド)を考える時も同じです。売上が低迷する中で、その収入でどのように組織を維持するかと考えるのは、実は体力を消耗する結果になることがあります。低迷しているときこそ、「売上」をあげることを考える方が楽しいし、活力につながります。

一つ大事なことは、営業面積の拡大という手法に頼り切らないことです。「強みを活かすこと」ができる、違う切り口のフィールドを生みだすのもいいと思います。売上の「質」的向上を目指すのが基本でしょうか?

怖いのは、売上がぐんぐんと伸びているとき。こういうときは、「理に適わない」ことをやっていないか?・・・と自制することも必要です。売上至上主義が、歪んだ競争風土を作る危険性があるからです。

企業(ブランド)は次の世代に引き継いでいくものです。「成長」が問われます。「成長」をしくみとして生みだす知恵が不足すると、「目先の数字」を追いかけてしまうのかもしれません。



20年のアパレル体験で痛感したこと=仕事の悩みは、本当のところ、「人間関係」。2000年に、「レックス」を設立。「仕事を楽しむスキル」を学んで、「元気な現場」をつくるサポートをスタート。自分が「楽しい!」と感じれば、相手にも好感度が伝わる!大手アパレルとの長いお付き合いで、スキルは常にバージョンアップ中!



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