「現場」について、アパレルの部長と情報交換する機会が続きました。入社歴の浅いスタッフの研修で、「今」のスタッフの生々しい声をたくさん聞きました。そして、いろいろと考えさせられました。
ブランドが売り上げを伸ばし、規模を拡大した時期に、店長として店を牽引してきた経験を持っているマネージャー。高い数値目標を目指して、「がんばる!」「がんばれ!」というマネジメントで鍛えられてきたので、それが「マネジメント」と思いこんでいます。
マネージャーたちの体育会系マネジメントで、育てられ、型(枠)にはまった店長。経験が長く、ブランドの成長を見てきた人たちは、「がんばるしかない」と思っています。成長という過去を知らず、ここ5年くらいの厳しさばかり経験してきた若い店長もいます。
現場では、この二つのグループの店長さんたちが混在しています。共通していることは、「真面目」ということです。。そしてスタッフは、もう明らかに「新人類」です。従来のマネジメントが通用する世代ではありません。
1人ひとりは、みんな「真面目」にやっているのに、それぞれが噛み合っていない現場が多いように感じます。
組織論が横行して、役割・権限・責任ばかりが論じられるようになり、びっしりと「枠」が決められてしまったチームをよく見かけます。「こうあるべき」と、はじめからいろいろなことが決まっている! 実は、このことが「受け身」の体質を生みます。
「自分は、どう動くことが、役割として、正しいのか?」・・・これが、考える「枠」です。教えられた「役割」を前提に、「とるべき態度、行動」を決めていこうとします。「守り」の姿勢。そして、「責任」という言葉から、「失敗」を恐れて、それを避ける方法を選択します。
広い視野で、大きく観る仕事観が育まれていないと感じます。計数というマネジメント指標に頼り、それを達成しているか、どうかだけを、「追求」することが、「仕事」だと勘違いをしています。
古い体質にどっぷり浸かっているマネージャー群。
それが浸透しているキャリア店長群と、醒めた気持ちでいる若い店長群。そして、それらをすっかり見抜いているスタッフ。
職務間の溝が顕在化しています。1人ひとりの問題ではなく、マネジメントする「軸」を、いまの時代にアジャストするタイミングにきています。
「がんばる!」から、「楽しむ!」です。
20年のアパレル体験で痛感したこと=仕事の悩みは、本当のところ、「人間関係」。2000年に、「レックス」を設立。「仕事を楽しむスキル」を学んで、「元気な現場」をつくるサポートをスタート。自分が「楽しい!」と感じれば、相手にも好感度が伝わる!大手アパレルとの長いお付き合いで、スキルは常にバージョンアップ中!